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映像翻訳の現場から コラム第9回 「夜に蠢くもの」

現在公開中の「ナイトクローラー」は報道スクープ専門のカメラマンの物語。主演のジェイク・ギレンホール(ジレンホールの方が発音は近いですね)が演じるルーの悪役ぶりが痛快なピカレスクだ。タイトルでもあるnightcrawlerとは、ミミズなどに代表される夜になると蠢き出す虫たちのこと。パパラッチが蚊を意味するのに対し、それ以下の最低の奴という含みがあるようだ。

ライバルのカメラマンはこううそぶく"If it bleeds, it leads"――血が流れればトップニュースになる。お堅い政治や環境保護の話では視聴者はチャンネルを合わせてくれない。派手な流血映像なら番組のトップを飾れるというわけだ。こうして彼らは過激な映像を求めて血眼になる。

彼らは事件現場にいち早く駆けつけるため、警察無線を傍受している。この無線、迅速に内容を伝えるためだろう、形式が決まっていて略語も多い。無線はいろいろなパターンがあるのだが、事件発生を伝える場合を書いてみよう。例えばこんな感じだ――「全ユニット 187 グレンデール通りと8番街 容疑者は男性、白人 コード2 事件番号1986005」

この中でよく分からないのは「187」と「コード2」だろう。187とは犯罪の種類のこと。カリフォルニア州だと州刑法の節の数字を使う。同刑法では殺人なら第187節、強盗なら第211節に記載がある。この数字を無線で流用している。殺人と言わずに187と言うわけだ。

コードというのは、例えばコード2だと「現場へ急行せよ。ただし赤色灯とサイレンは使用するな」という意味になる。これが3だと「生死に関わる応答、赤色灯とサイレンを使用」となる。各警察にはコード表というのがあって、警官はそれを覚えるのだ。映画でも主人公がコード表を眺めながら警察無線を聞いている場面が出てきますね。

もちろん、これはあくまで基本で、犯罪の種類を独自の略語で言う場合もある。コードについても州が変わると意味が違う場合もあるので注意が必要だ。  この作品、視聴率を求めるためならどんなことでもするマスコミの恐ろしさを描いているという見方もできるだろう。だが、過激な映像を求めているのは視聴者である他ならぬ我々なのだ。また、主人公のルーは勉強熱心で、覚えた知識を滔々と披露するが、それはネットから拾ってきた知識でしかない。ルーの行動に喝采を送るにせよ、眉をひそめるにせよ、彼の姿が微妙に我々に重なってこないだろうか……あれ、警察無線の解説を喜々として書いている僕はルーと同じかな?

執筆者:風間綾平

字幕翻訳家 大手制作会社のスタッフとして字幕演出に携わりながら1989年に字幕翻訳デビュー。 代表作は「少林サッカー」「ビートルズ・アンソロジー」「アンダーワールド」 「アース」「アドレナリン」 「スペル」「LOST」「イコライザー」「ナイトクローラー」「スティーブ・ジョブズ」「オデッセイ」など多数。 近年は、映像翻訳学校ワイズ・インフィニティにて講師を務め、後進の指導を行っている。

 

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