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映像翻訳の現場から コラム第21回「その言葉、何音ある?」

今回は重箱の隅をつつくような話で退屈かもしれないが、まあ、おつきあいください。
以前にやった作品で、原子炉の設備の名前が出て来た−−物語の中で悪いことを考える奴はすぐ原子炉に行こうとする。pressurized heater sleeves。普通に訳せば"加圧ヒータースリーブ"だろうか。ネット検索するとヒットしないが、代わりに「加圧器のヒータースリーブ」というのがいくつか出てくる。これ以上は調べようがないのでこれを使おうと思ったが、よく見ると"ヒータースリーブ"ではなく"ヒータスリーブ"となっている。ヒットしたページはほとんどがPDF。ということは専門家向けの資料ということか。万が一"ヒータースリーブ"と"ヒータスリーブ"が別物ならまずい。しかし"ヒータ"なんて言葉は聞いたことがないぞ。ここは確認しなくては。

試しに"ヒーター""ヒータ"と2つの検索ワードで調べてみると、いい時代ですね。Yahoo知恵袋の記事だが、ずばり「"ヒーター"と"ヒータ"、どちらが正しい呼び方なのですか」という質問と、その回答が見つかった。  その中のある回答を要約すると、工業製品の表記等は文字情報の節約のため長音記号を省略するということを往事の通産省の役人が考え出したというのだ。だから工業専門誌などでは"ヒータ"という表記が多く、一般誌では"ヒーター"が多いのだそうだ。

さらに別の方の回答には驚くべきことが書いてあった。JISに呼称の規則があるというのだ。そして、あるプログラマーのブログがリンクとして貼ってあった。その方のブログによると、JISの「規格票の様式」というものがあるのだという。以下に1996年版の内容を写す。

(JIS Z 8301:1996より引用)。
解説付表3 原語(英語)の語尾の長音符号を省く場合の原則
原則
a) その言葉が3音以上の場合には, 語尾に長音符号を付けない。 エレベータ
(elevator)
b) その言葉が2音以下の場合には, 語尾に長音符号を付ける。 カー(car),
カバー(cover)
c) 複合語は, それぞれの成分語について,
上記 a) または b) を適用する。
モータカー
(motor car)
d) 上記 a) 〜 c) による場合で,
1)長音符号で書き表す音,
2)はねる音, 及び
3)つまる音は, それぞれ1音と認め,
4)よう(拗)音は1音と認めない。
1) テーパ(taper)
2) ダンパ(damper)
3) ニッパ(nipper)
4) シャワー(shower)

2000年版ではこの表が消えているそうだ。なるほどね、だから"ヒータ"だし"コンピュータ"なわけだ。以前に「スティーブ・ジョブズ」をやった時にアップルのHPを見たが、やはり"コンピュータ"だった。でも、故阿藤快の言葉を借りれば「なんだかなー」である。初めてこの表を見た時、ここまできっちり規定しているのが、僕には滑稽にすら思えた。

確かに迷った時に規則があれば楽なのだが、完全に準拠していると、むむむとなることが出てくるものだ。言葉っていうのは例外があるものだしね。うーん、ってことは「朝日新聞の用語の手引」に準拠している我々って一体……

 

執筆者:風間綾平

字幕翻訳家 大手制作会社のスタッフとして字幕演出に携わりながら1989年に字幕翻訳デビュー。 代表作は「少林サッカー」「ビートルズ・アンソロジー」「アンダーワールド」 「アース」「アドレナリン」 「スペル」「LOST」「イコライザー」「ナイトクローラー」「スティーブ・ジョブズ」「オデッセイ」など多数。 近年は、映像翻訳学校ワイズ・インフィニティにて講師を務め、後進の指導を行っている。

 

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