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映像翻訳の現場から コラム第8回 「クレオパトラと呼んで」

前にキャベツと牛の面白い表現を紹介したが、また不思議な言い回しに出会った。ある男が問題を指摘されても否定ばかりしていると"Hey, denial is not a river in Egypt, you know"と言われる。否定ばかりするなと言っているようだが、直訳すれば「否定はエジプトの川ではない」となる。なぜエジプトの川が出てくるのか?

実はこれ、否定=ディナイアルとナイル川の洒落なのだ。これもアメリカ南部の表現で、ディナイアルという発音がザ・ナイル=ナイル川と似ているから――それは無理があると思うのはごもっとも。でも南部というのがポイントなんですね。南部訛だとThe Nileは Da Nile と発音される。つまりDenial → Da Nile → The Nile(ディナイアル→ダ・ナイル→ザ・ナイル)という言葉遊びなのだ。通常は否定や否認の話題の中で、枕詞的に使われる。意味としては「否定ばかりしていても仕方ない」→もっと現実に目を向けろといったところか。

この言い回しを逆にして"Denial is a river in ○○"とすれば「○○は否定一辺倒だ」という意味になる。例えば貿易問題で日本が相手国の提案をことごとく否定していたら、新聞の見出しに"Denial is a river in Japan"などと書かれるわけだ。

この文句を調べていたら、あるネイティブの説明で「カントリーの曲にもこんな歌詞があるからね――私のことはクレオパトラと呼んで、だって私は否定の女王だもの」というのがあった。??――早速検索してみた。パム・ティリスという女性の"Cleopatra, Queen of Denial"という歌だ。歌詞が面白い。女主人公の彼氏は金もなく浮気性で彼女のことを大事にしていないのだが、彼女は彼の行動をすべていい方向に解釈する。ランダムに歌詞を拾ってみると

「彼ってすごくポテンシャルがあるの。誤解されてるだけ」→そんなことはない。ただのダメ男。
「彼、お金がないから私に指輪を買えないのよ。新品のピックアップトラックを彼が買ったからって、どうだって言うの?」→自分のためには金を使うが、君のためには使わない最低男。

そしてサビが例の部分だ――Just call me Cleopatra everybody, 'cause I'm the Queen of Denial.

つまり彼女は彼氏が自分に気がないことを知っている。それを認めたくないから否定するのだ。 このサビ、後半の「だって私は否定の女王」というのはまあ分かるとして、なぜクレオパトラが出てくるのか一見すると分からない。だが上述のDenial is not a river in Egyptを踏まえていれば、否定と言えばエジプト、エジプトと言えばクレオパトラという連想に納得するというわけなのだ。

この"Cleopatra, Queen of Denial"という曲はYou Tubeで探せば公式PVが見られる。歌詞を探して、読みながら映像を見ると、より楽しめるだろう。歌詞はどうやって探すかって?調べ物の宿題のつもりで工夫してみてください!

執筆者:風間綾平

字幕翻訳家 大手制作会社のスタッフとして字幕演出に携わりながら1989年に字幕翻訳デビュー。 代表作は「少林サッカー」「ビートルズ・アンソロジー」「アンダーワールド」 「アース」「アドレナリン」 「スペル」「LOST」「イコライザー」「ナイトクローラー」「スティーブ・ジョブズ」「オデッセイ」など多数。 近年は、映像翻訳学校ワイズ・インフィニティにて講師を務め、後進の指導を行っている。

 

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